慶應鶏肋録

めし、フロ、慶應通信の勉強(卒論)、ついでの雑用とか

勝手に受け取った〈師〉の言葉 ~勝谷誠彦さんの講義ノートから

以前upした、勝谷さんからの〈座右の銘〉を、再掲する。
あまり知られていないかもしれないが、勝谷さんは2002年に、(株)宣伝会議が主催した「編集者・ライター養成講座」の上級コースで半年のあいだに数回講師をされていた(校長は花田紀凱さん)。
わたしはたまたま受講生であったが、その講義内容にはとにかくシビれた。そのときの講義ノートが手元に残っていて、御通夜のときにはそれをずっと繰り返し眺めていたのだった。
勝谷さんの言葉は一年に一度は読むことにしていて、それでいつも脇を締めているつもりなんだけれどいつまでも不肖の弟子なのです。

わたしの文章上の師匠はふたりいて、ひとりは作家・コラムニストの日垣隆さん、もうひとりは勝谷誠彦さんである。 かつて「信州の金角銀角」と呼ばれたふたりだ(これを知っているのはそこそこマニアだと思う)。 師匠と呼んでいるのは、直接おふたりの謦咳に接した、というと大仰だけれど、教えをいただいたからである。
10年以上前、とある文章講座で、勝谷さんには半年ほどみっちりと鍛えられた(その結果がこの体たらくだけど)。勝谷さんはいまのように多忙を極めていなかった(失礼!)時期のセミナで、とても幸せな時間(時期)だった。詩のトレーニングもあったし、このカツブロのように毎日ブログを書けとも言われていた。
いつも夏になると、次の勝谷さんの言葉を思い出す。彼が講座その他でしゃべったことの一部をメモしただけのものだが、それを毎夏見つめてきた。はたして自分はどこまでできているだろうかという指標にもなった。
自分の文体を持て プロフィールを疎かにするな 自分の文章は声に出して読め 名刺をつくれ つねに何でも専門に書けるという心構えを持て 書く媒体をいろいろと持て 30万円×1本の原稿より3万円×10本の原稿 まず健全な市民であれ 常識人たれ 借金するな ネットで書くことは御山の大将に陥りやすいことを肝に銘じておけ 情報は虚心坦懐に集める いつも片手にメモ帳を インタヴューはその日のうちにドラフトを起こせ、 写真の勉強をせよ 人と会うことは大切だが無駄なメシは食うな 「ただ生きるな、よく生きよ」 基礎体力をつけろ 寝る場所にもメモ帳を常備せよ
もっともっとあるはずだが、多くは手のひらからこぼれていって、これらだけがいまでも残っている。
二伸:後刻、このセミナのノートを本棚で見つけた。もし付け加えられることがあれば、加筆しようと思います。