慶應鶏肋録

めし、フロ、慶應通信の勉強(卒論)、ついでの雑用とか

【刺さる読書#013】MEGWIN-関根剣『YouTubeで小さく稼ぐ』が教えてくれた、たった1つの大事なこと

f:id:zocalo:20130414153936j:plain

MEGWIN-関根剣『YouTubeで小さく稼ぐ 再生回数2億回の達人が教える、撮った動画をお金に変える方法』(大和書房)、読了。

YouTubeで小さく稼ぐ ~再生回数2億回の達人が教える、撮った動画をお金に変える方法~

YouTubeで小さく稼ぐ ~再生回数2億回の達人が教える、撮った動画をお金に変える方法~

長えよ、サブタイトル。
著者はコメディ動画界(てのがあるかとうか知らないが)では知らない人はいないというほどの人気者だとか。

8年間、毎日お笑いネタの動画をネットにアップし続けて、その再生回数2億回を達成したYouTuber*1となった。
この本では、一から動画をつくるところからはじめて、とうとう動画制作の会社も立ち上げてしまった著者ならではの、経験と実績に裏打ちされた、「稼ぐための」動画の作りかた指南である。

稼ぐというのは、要するに多くの人に観てもらうことを意味している。まず「小さく稼ぐ」というのがミソ。動画投稿も最初は週一ペースではじめて、月3万円を稼ぐことを目標とする、とある。

著者は、もともとお笑いタレントを目指していたそうだが、なかなか芽が出なかった。そんなとき自分のお笑いライブで流した、自作の動画がリアル芸よりもウケていることを発見してしまう。

そこから彼は動画配信の道へ活路を見いだし、「毎日更新」を掲げて面白おかしい動画を投稿していく。その結果が本書のタイトルになっているのである。

じつに8年間である。
彼はもともと動画をきちんと学んだわけでもなく、その知識が豊富だったわけでもない。ひとつひとつ独学で会得し実践し失敗し、そこから学んでいった。
だからといって、実用書的なノウハウ本かというとそうではなく、ひとつのライスタイルの紹介であり、一見して下らないことでも、きちんと続ければ稼ぐことができるんだという証明になっている。

本文読まずとも帯文だけで解ってしまうが(笑)、要するにこの本が言いたいのは「継続は力なり」であります。
いや、それは正確ではない。
「楽しみながら続けることが、力になる」といったほうがいいだろう。

ぼくなりの、この本から勝手に受け取ったDEP*2は、次の通り。

  1. 人は「人」を見たい
  2. 身近なものをネタにする
  3. 「始まりがあって、終わりがある動画」を撮るということが大事。とくに「(動画の)終わった感」がとても。
  4. もっともダメなのが「だらだら感」満載
  5. 1つのカットのクオリティより、カット数の多さ
  6. コンテンツが増えると、それが力をつけてくる
  7. 「プラスワンの発想」。なにかとなにかをかけることでオリジナリティを出せる
  8. 「何か一つにこだわってみる」ことが動画の個性につながる
  9. 時事ネタは絶対狙い目だが、「ちょっと前に動画をアップする」(=時事ネタは検索されてヒットしてナンボなのでタイミングが重要)
  10. 「流行りもの」にはとりあえず乗っかっちゃう!
  11. 自分だけが楽しくて、観る人のことを考えていない、というのはダメ(他人目線を意識する)
  12. 「企画モノ」で無理をすると続かない
  13. アングル(視点)を変えるだけでも、個性として成立する
  14. 最初の15秒に命をかける。「完成形」を先に見せるのが鉄則
  15. タイトルは、ウソはダメでも、デフォルメは大いにやるべきだ
  16. 動画視聴分析をする場合、もっとも基本となるのは「誰が観ているか」である
  17. 海外の人を意識して動画をつくる(動画は世界中が観ている)
  18. あくまでも「楽しみながら、ちょっと稼ぐ」

いま、動画がぼくのマイブームになりつつある。

*1:YouTubeパートナープログラムを利用して生活をしている人

*2:Dog-Ear point、ページの隅折りポイント。つまりはこの本の中で大事なポイント。ぼくの造語。