慶應鶏肋録

めし、フロ、慶應通信の勉強(卒論)、ついでの雑用とか

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

漢二人(おとこににん)

兵庫県知事選というひとつの〈磁場〉で、このふたりがまた交錯するとは、なんと希有な光景だろう。 勝谷誠彦さんと日垣隆さん。かつて長野県知事選で田中康夫さんが出馬したとき、このふたりが彼を支えていた。「信州の金角銀角」と呼ばれていたのだ。 日垣…

【芥川賞直木賞予想 #157-3】温又柔「真ん中の子どもたち」を読んでみた

温又柔(おん・ゆうじゅう)「真ん中の子どもたち」(「すばる」2017.4号)、読了。思いのほか時間がかかってしまった。 本作については、産経新聞で石原千秋さんがこう述べている(「文芸時評」4月号より)。 いま「正確に言おう」などと書いたのは、温又柔…

「終わらない人」じゃなく、「終われない人」宮崎駿

赤座林です。今日6/25は、「住宅デー」。アントニオ・ガウディの誕生日だそうで。 NHKスペシャル「終わらない人 宮崎駿」のDVDを観ました。去年晩秋に放送したものに、未公開映像を加えたBSスペシャル版が、DVDとなったんですね。その放映を観られなかったの…

【芥川賞直木賞予想 #157-2】今村夏子『星の子』を読んでみた

今村夏子『星の子』(朝日新聞社出版)、読了。これが今回の候補作読みの初回なので、この作品を基準にしていく。 主人公・林ちひろは、幼いころから病弱で、そのことがきっかけで両親は新興宗教へと傾倒する。 長じてちひろ自身は健康になったが、両親は怪…

明智小五郎をはじめて読んでみる ~面白い小説を見つけるために #4

赤座林です。 今日6/21は、夏至。北半球では、一年で昼(日の出から日没までの時間)が長い1日。ああ、一年も半分来たなあという感じがします。 さて、なかなか江戸川乱歩から離れられないのですが、今回でいったん最後にします。 前前回・・・「回想の江戸…

【芥川賞直木賞予想 #157-1】第157回 芥川賞直木賞の当落予想をはじめます

赤座林です。 恒例の芥川賞直木賞銓衡。迎えて第157回目です。 本日6/20その候補作が出揃いました。 【芥川賞】 ・今村夏子「星の子」(小説トリッパー春季号) ・温又柔(おんゆうじゅう)「真ん中の子どもたち」(すばる4月号) ・沼田真佑「影裏(えいり…

文鳥文庫 ~その新しいスタイルの文庫から新しい〈声〉を発したい

赤座林です。今日は地元の商店街で市が立つので、天気がもてばいいなと思っていたが、午後から沛然と雨粒が落ちてきた。 今日6/18は、「海外移住の日」。ブラジル移民第1団が、この日彼の地に着いた。1908年のことで、これはメーテルリンクが『青い鳥』を発…

第157回芥川賞直木賞の候補作を読んでいく

赤座林です。今日6/16は、和菓子の日、麦とろの日だそうです。後者は「麦とろの会」という団体が制定したとか。麦ご飯、わりと美味しいですよね。たまに食べたくなります。白米に混ぜて炊いてもまた美味しいですよね。 さて、たまたまTwitterを眺めていたら…

フルスイング主義で行こう ~『「週刊文春」編集長の仕事術』(2)

新谷学『「週刊文春」編集長の仕事術』の目次の抜き書きを、つづける。けれどこの抜き書きはあくまでわたしが面白いと感じた箇所だけであり、すべての目次(内容)を抜き出しているわけではありません。 4章「組織/統率」 1.一対一の人間関係、信頼関係を現…

「おもしろがる」気持ちがスキルやノウハウより大切 ~『「週刊文春」編集長の仕事術』(1)

赤座林です。 新谷学『「週刊文春」編集長の仕事術』(ダイヤモンド社)、読了。 雑誌不況といわれて久しい中、「文春砲」といわれるスクープを飛ばし、13年連続で雑誌売り上げNo.1を達成している「週刊文春」。 その編集長である、新谷学さんが「週刊文春編…

回想の江戸川乱歩(2) ~面白い小説を見つけるために #3

小林信彦『回想の江戸川乱歩』(光文社文庫)の話を続ける(Amazonリンクではなぜか文春文庫版しかヒットしない。わたしは光文社文庫版が手元にあるけれど、もう絶版ということかしら)。 この本には「半巨人の肖像」という中編が収められている。 主人公は…

「加計文書」をざっくり読んでみた

さるみのこと赤座林です。 最新版のKindleが届いた日、目下の国会で審議(?)されている「加計学園問題」に関する「文書」が、Amazonから電子配信されるというので、さっそくダウンロードしてみました。 この「加計学園問題」というのは、ざっくりまとめます…

回想の江戸川乱歩(1) ~面白い小説を見つけるために #2

さて、先日、読書会が終わった後の懇親会でのこと。参加者の方たちと、小学生のときには何を読んでいたかという話に、たまたまなった。 参加者は、みなさん30代、わたしより10歳は若い。口から出てきたのは、やはりというか、ドイルと乱歩だった。ルパンの名…

新しいKindleFireHD8が届いた日に「加計学園文書」ダウンロードしてみました!

さるみのこと赤座林です。 今日、最新版Kindle Fire HD8が届きました。わたしは16GBを購入しています。 Kindleを買ったのはほんと久しぶりで、持っているのは初期のタイプ。メルカリでも売れますかね。 そのKindleは現在キャンペーン中で「Fire 7とFire HD 8…

AIの現在と可能性 ~『人工知能はどのようにして「名人」を超えたのか?』

山本一成『人工知能はどのようにして「名人」を超えたのか?』、読了。 先日、『情報の歴史』にAIの記述を見つけたことを話したのだが、それから20年たって、人工知能は将棋、囲碁で人間を超えるようになった。 本書は、コンピュータ将棋ソフト・ポナンザの…

『情報の歴史』に見る、AIの歴史(チラ見)

6/6は「楽器の日」「邦楽の日」「生け花の日」でもあります。というのは、昔から芸事は6月6日に稽古をはじめるのがよいとされていて、そのことにちなんだ記念日なんですね。 ちなみに、「6月6日が稽古始めによい」というのは、かの世阿弥が著した『風姿花伝…

ジュブナイルの思い出 ~面白い小説を見つけるために

さるみのこと赤座林です。 さて、先週の日曜日のこと。 本棚を漁っていたら、こんな一文に出くわした。 僕が最初に本を詠み始めた時、といっても絵本類の段階を抜きにして考えると、小学校入学の少し前からだったと思う。最初は、他の誰もがそうであるように…

「シベリア」と偽善

夕方、息子を保育園に迎えにいってその帰り道、近所のローソンに立ち寄ったら、あらびっくりお菓子の「シベリア」がありました。 シベリアというのは、羊羹をカステラで挟んだ「和菓子」のようなものですが、生クリームの代用が羊羹ということのようです。 …