慶應鶏肋録

めし、フロ、慶應通信の勉強(卒論)、ついでの雑用とか

【刺さる読書009】中村うさぎ『芸のためなら亭主も泣かす』を読んだ男は、黙ってそのまま深呼吸

f:id:zocalo:20100612114734j:plain

2014.7.4追記
『こんな私でよかったら』配信記念! 作家:中村うさぎインタビュー

***************************************

中村うさぎ『芸のためなら亭主も泣かす』(文春文庫)読了。
いやあ、泣かせすぎでしょ、これ(笑)。

芸のためなら亭主も泣かす (文春文庫)

芸のためなら亭主も泣かす (文春文庫)

週刊文春」に連載中のエッセイをまとめたものだが、競馬で一発狙って生活費を稼ごうとした話、結婚式の二次会でウ○コを漏らした話、そして話題にもなったデリヘル嬢体験の裏話や後日談などなどが、あけすけに書かれている。

あけすけ過ぎて、なんなんだ、アンタの人生は。

そうと問いただしたくなるくらいの破天荒ぶりだが、本人は真剣そのもの。
私小説でも書いたらどんなものができるだろうと期待しちゃうのだが、自虐を自虐のままとせず、自分を客観視して読者を喜ばせるテクニックは秀逸である。
並べてみれば、ギャンブル、下ネタ、性風俗に同性揶揄と、中高年男子が食いつくネタのオンパレードなのだった。

はい嫌いじゃないスよ、そういうネタは、わたくし。