※ネタバレ注意※
ゴジラ、宇宙へ!
「ゴジラ」シリーズ第6弾は、『怪獣大戦争』。公開は1965年で日米合作である。
この作品では、ゴジラとラドンが地球を離れて、はるか木星の衛星・X星まででかけてしまう。もうなんでもアリなのである。
怪獣大戦争(1971年 改題・再上映版予告編) - YouTube
そのころ人類は、木星まで到達できるロケット技術を有していた。
地球連合宇宙局の富士とグレンは、木星の衛星に住み高度な文明がありながらも、キングギドラのために地中での生活を強いられているX星人と出会う。
X星人は癌の特効薬と引き換えに、キングギドラ退治のため、地球に住むゴジラとラドンを借りたいと申し出た。癌の特効薬が手に入り、厄介者のゴジラとラドンを手放せると知って、地球はX星人の申し出を大歓迎。
数日後、円盤で地球を訪れた、X星の<統制官>との交渉が成立するが、富士とグレンはどこかきな臭さを感じていた。
「シェー!」
X星に運ばれたゴジラとラドンは、X星人の思惑通り見事にギドラを撃退する。
するとゴジラは、うれしさのあまり、「シェー!」をするのだ。
この「シェー!」こそは、当時流行していた赤塚不二夫の「おそ松くん」*1のなかのギャグである。
このシーンについては、ゴジラを演じた中島春雄が「『シェー!』を撮ろうと言い出したのは円谷さんだ」という旨コメントしている。
防犯ブザーだけに
そのころ、富士の妹ハルノの恋人で、うだつの上がらない発明家鳥井は<「世界教育社」という出版社の女性社員波川によって、自分の発明である。防犯ブザー・レディガードを買ってもらうことになった。これで自分は世間に認められハルノとの結婚話が進むかと思いきや、世界教育社との話はいつまでたっても進まない。
不審に思った鳥井は、社が所有する別荘に潜入するが、そこで捕らえられてしまう。
じつは、世界教育社はX星人の地球侵略の前線基地の隠れ蓑だったのである。
そして、X星人は癌特効薬データを装った磁気テープで、地球の植民地化を宣言する。と同時に、彼らに電磁波で操られた、ゴジラ、ラドン、キングギドラの三大怪獣が地球を攻撃しはじめる。いままで地球を外敵から守っていた(?)ゴジラとラドンが、逆に攻撃する側になってしまい、地球は最大の危機に見舞われる。
しかし、グレンのために命を落とした波川が最後に託した手紙と、鳥井の発明品から、X星人への逆襲のヒントを発見することになる。