慶應鶏肋録

めし、フロ、慶應通信の勉強(卒論)、ついでの雑用とか

【刺さる読書018】『サラリーマンだけが知らない 好きなことだけして食っていくための29の方法』を、いまも一度読んだらどんな感想を抱くだろう。

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立花岳志『サラリーマンだけが知らない 好きなことだけして食っていくための29の方法』(大和書房)、読了。
「29の方法」とあるが、「29の考え方」のほうが正確な気がする。

サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法

サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法

著者は、元サラリーマンで、いわゆるアルファブロガー*1。数年前に独立を果たし、プロブロガーとして「好きなことだけして食って」いる。

サラリーマンとして自分の職業生活を全うすることももちろん否定はしないが、前世紀とは技術も社会も激変している時代において、世間で言われている「常識」にとらわれたまま、自分自身を蔑ろにしている生活をしていると自ら感じているというなら、どういう人生を送りたいかという「自分軸」をしっかりと意識して、「これで食っていける」という技術を冷徹に極めて、しっかりと日々準備を怠らずに、惰性で「コンフォートゾーン」*2に逃げ込まず、「自由な生き方」の選択肢を実感し、「自分軸」に沿った生き方を獲得してみませんか、というアドバイス、と受け取った。

ぼく自身のDEP*3をランダムにあげておく。

  • ドリームキラーとは付き合わない。
  • 「数字が出はじめてからも、相変わらず上司からは『会社の指示と違う!』と怒られ続けていましたが、まんべんなくすべてをそこそこにこなすやり方をしなかったこと、というより『自分にはこれしかできない』ということを否定も悲観もせず、ただただひとつのことをやりつづけたことが、僕の仕事の分岐点であり、成功への道であったと思います」(四角大輔『やらなくてもいい、できなくてもいい。』から)
  • 自由に生きるということは、「平均値と訣別する」ことを意味します。
  • 自らのワークスタイルをライフスタイルに近づけていくには、「とにかく好き勝手にやる」ということに尽きます。中途半端にやるのではなく、誰もやったことがないような、プロ顔負けの水準を目指して徹底的に突き進むのです。
  • 変われないほとんどの人は、「人生を変えたい」と思いつつも、自分のコンフォートゾーンから出る恐怖に打ちのめされます。
  • カラーバス効果*4で、夢、実現したいことを書き出すことで、ぼんやりと頭のなかにあるイメージを言葉という現実の形にすることで、自分にいま必要な情報がどんどん自分に集まってくるようになります。
  • 自分を敢えてアウェイの環境に置く。

ぼくが最初にこの本を読んだのは、今年3月の終わりくらい。気分的にも体調的にもすんげえ低空飛行のときだった。かみさんともしょっちゅうケンカしていたし、娘は季節的なこともあってか不安定だった。
前述のDEPは、初読のさいのものだ。いまなら、もっと違う箇所を耳折りしているかもしれない。
そのときの、感想の締めくくりは、こんなふうに書いている。

ぼくはこの本を読んでいくつかトライしてみたくなったし、考え方を改めなくちゃと思ったことは確かな感覚として残っていて、そうマインドセットされたのなら、そういう意味ではこの本を買って満足している。ま、満足してるだけじゃだめで、行動に移さなければ、著者の意図に沿っていないことになるのだが。

すいぶん歯切れが悪い。
かさこ塾を終えて約1ヶ月、また読んだらどんなふうに感じるだろうか。

元原稿は本書の2倍あるということだったが、電子書籍で「ディレクターズカット版」みたいなかたちでだすのもいいのではないかと、ふと思った。

*1:こういう言い方はもう古いのか。

*2:自分が無意識に心地よいと感じている領域のこと。心地よいという意味には、現状維持のほうが新しい行動を起こすことよりも本人にとってはストレスがない、ということも含まれている。

*3:Dog-Ear point、ページの隅折りポイント。つまりはこの本の中で大事なポイント。

*4:心理学用語の一つ。カラーバスは「色を浴びる」の意。 意識していることほど関係する情報が自分のところに舞い込んでくるようになるといったものである。例えば、「今日のラッキーカラーは赤」といわれると、街でその色ばかりに目が行くなども、カラーバス効果である。