慶應鶏肋録

めし、フロ、慶應通信の勉強(卒論)、ついでの雑用とか

【政治思想史】レポ、まだまだ完成せず

このブログを読んでくれている方の中には関係者も多いので内容は憚れるのだが、地元中心とした「コミュニティ活動」にあまり面白味を感じなくなっている。自分自身がやっている活動自体もそろそろ潮時かなと思いつつ、昨日は来年の予算審議にでて、どうにも〈居心地の悪さ〉を感じてしまって、午後はずっとモヤモヤを抱えていた。

それはこの慶應通信のほうに関心の比重がうつったからなのか、マンネリ感がでてきたからなのか。
しばらく鬱然としているのではないかしら。

今日はとくかくレポを前に進めることにした。妹親子は朝方早めに銀座あたりへ遊びに行ってしまったし、家人と息子は昨日の日帰りスキーの疲れで終日自宅に籠もっていた。まあ、曇天で寒かったこともある。
なので、というか、さっさと勉強宣言して、自宅→サイゼリヤ→自宅→近所の喫茶店→自宅、といった具合に、河岸を変えて[政治思想史]のレポを進捗させていった。

現時点では7000文字くらい。まだ4000文字は必要だと思う。これで明日の投函はなくなったし、2/25のレポ〆切にはこの1本の提出が関の山だろう。予定より2本少ないが、これも実力と認めるしかない。

娘の調子も悪く、これも少なからず不捗に影響している。低空飛行はまだ続くなあ。

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【日本外交史Ⅱ】レポ合格してました

寄せては返す雑事をくぐり抜けること1週間、低空飛行を続けながらも、不意に上昇気流を感じた金曜日朝。
[日本外交史Ⅱ]のレポートが合格していた。
それに同調するように、コトの流れが変わる感じがした。
それを潮目の予兆というのなら、そうなんだろう。そうなって欲しいなと思う土曜日朝。

その[日本外交史Ⅱ]のレポが返却された。さっそくコメントを見たけれど、あ、担当の先生は[日本外交史Ⅰ]の方と同じなのでは?
コメントはⅠ同様に別紙にワープロ打ちされていた。
全体的にはお褒めの言葉を頂戴しつつ、わたしも気になっていた「戦後史」の部分や欠落していた(と投函前から気付いていた)部分について、しっかりと言及されてくださっていた。このコメントからすると、今回はギリギリ及第点だったのでしょうか。
有り難うございます!
しっかりと復習したいと思います。

さて、今日は娘とわたしをのぞいて、家人たちは日帰りスキーへ急遽でかけた。夕方に地元NPOで次年度予算の審議の理事会があるくらいで、あとの予定はない・・・そうそう妹と甥っ子が上京してくるんだったっけ。
それまでは、時間がある。
体調が優れない娘には適度にTVを見させゲームをやらせていたが、公文教室の宿題は自らエンピツをとってやった。いつも新しいステージにいくと、「解らない解らない」を連発ししまいには泣いてしまう彼女だが、それでもわずかに進んでいくことがそのまま彼女の力になっているようで、あれだけアタマを抱えていた問題を、わたしの目の前でスラスラと解いている。
なんていうか、これが子どもの力なんだなあ、とわたしは彼女が残していった消しゴムのカスを集めながら、デジャヴを覚えつつ勝手に感じ入っている。その力の何分のいくつかでも欲しいくらい。

というところで、[政治思想史]レポに取りかかりますか。4000文字でまだ半分もいっていないんです(泣)。
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【漫筆】低空飛行

危うく3日も更新しなくなってしまうところだったが、勉強のことで言えばまったく捗っていない。
なので、このブログで殊更報告することはない。

と言ってしまえばそれで終わりなのだが。

自分を含めて家族のインフルエンザ罹患からこっち、どうも低空飛行でレポ〆切を迎えつつある。うまく勉強が捗らない。もう3日ほど手をつけていない。テキストの理解云々というより、仕事のこと家庭のこと地域のことしがらみのこと・・・。肩の荷は下りない。
ふと見渡すと、同じように低空飛行気味の方がわたしのまわりに案外いるようで、「ブルータスよ、お前もか」と思わず声をかけたくなってくる。

こういうときは「学業専心」の方針に立ち戻って、狂瀾を既倒に廻らすように算段するしかない。要するに「いかに学業専心が成り立つかをシンプルに考える」ことしかない。
立ち戻れる拠り所(方針)があるだけでも、ラッキィと思おうじゃないか。
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【本】山口瞳「冬の公園」

3連休中日。昨日のピリピリした寒さは抜けたけれど、朝から冷たい風が強く吹いていた。立春を越えて、午後の日差しは少し力強さを増してきているようだけれど、北風の冷たさを追いやるまででは到底ない。寒風の中子どもと遊んでいると、冬の陽は、あっという間に落ちていく。

冬の公園は空いている。
空気が澄んでいる。
暖かい日の冬の公園はいい。すこしぐらい寒い日でもいい。木の葉がすくないから、すきとおって見える。遠くまで見渡せる。乾燥しているから、音がひびく。静かだ。落ち葉がないから径も固くかわいている。陽射しが薄いから森が美しく見える。

週刊新潮に、昭和38年12月から平成7年8月まで、31年間と9ヶ月、1614回に亘って、作家山口瞳はエッセイ「男性自身」を連載した。
「公園は、冬のほうがいい。」ではじまる、「冬の公園」と題されたこの話は、その一編である。話は、いつかその公園で出会った一組の夫妻が離婚した話に展開していく。
その夫たる人が、まるで子供のように公園のゴーカートに夢中になって6回も乗り、その度に夫人が手を叩いて喜んでいた光景を、ちょっと異常ではなかったかと結ぶ。
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冬の一日を無造作に切り取った、何の結論があるわけでもない、このエッセイが好きだ。いや、「男性自身」ならなんでもいい。気分が落ちこんだときなどには、本棚から山口瞳を取り出して、あっちこっちを読んでいく。
読んだからといって気分が晴れることはないけれど、ひとつひとつ読み終わるたびに、肺の空気が入れ替わる気がする。
去年は、山口瞳を本棚から取り出す回数が多かったように思う。年々その回数は増していっているように感じるけれど、単にそう思い込んでいるだけかもしれない。

息子は夜になっても、ずっとはしゃいでいた。
ぼくは山口瞳を本棚に戻すと、「さあ寝よう」と彼に言った。

山口瞳「男性自身」傑作選 中年篇 (新潮文庫)

山口瞳「男性自身」傑作選 中年篇 (新潮文庫)

【夜スク・刑法】無事に単位が取得できました

6時起床。うわ、一日更新をサボってしまった。というより、子どもと寝落ちというのが正しいです。

昨秋9月末から12月上旬まで、月曜日週一で通っていた慶應通信「夜間スクーリング」の[刑法]ですが、単位を無事にとれていました。
評価はA。有り難うございます!
約3ヶ月のあいだ、定時やや前倒しで退勤して三田キャンパスに通いました。ほぼ欠席無しです。[刑法]というのは、今回が初学だったですし、知識もまったくないなかでの受講だったので、いつも緊張していましたが、法学の硬質な肌触りがとても新鮮で楽しかったです。
試験は水物とは言われますが、穴埋めと論述でした。どう採点されたかは解らないのですが、とにかく単位が取得できてよかったです。
やはり、ライブで先生の講義を聴くというのはいいですね。

[放送英語リーディング]は、スタインベック「BREAKFAST」を聴き終わりました。

スタインベック短編集 (新潮文庫)

スタインベック短編集 (新潮文庫)

掌編といってもいいくらいの長さで、
ある朝通りすがりの男が、綿摘み仕事でテント暮らしして滞在している家族のそばを通りかかって、一緒に朝飯を食べ、そしてまた別れる、というだけのストーリィなんですが、滋味あふれていましたね。わたしもカリカリに焼けたベーコンを食べてみたいなあ。

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【本】近代日本の文芸批評を知るための40冊

「すばる」(2016年2月号)特集「継承される批評2016」のなかのブックガイド。
文学部ならずとも文芸批評に興味がある向きには、押さえておくべきリストだろう。

すばる 2016年2月号

すばる 2016年2月号

産経新聞石原千秋の「文芸時評」でも取りあげていたので、さっそく購入しておいた。
www.sankei.com

  1. 坪内逍遙小説神髄』(岩波文庫
  2. 漱石『文学論』(岩波文庫
  3. 北村透谷『北村透谷選集』(岩波文庫
  4. 啄木『時代閉塞の現状』(岩波文庫
  5. 蔵原惟人『日本プロレタリア文学評論集』(新日本出版会)
  6. 小林秀雄小林秀雄初期文芸論集』(岩波文庫
  7. 伊藤整『小説の方法』(岩波文庫
  8. 正宗白鳥自然主義文学盛衰記』(講談社文芸文庫
  9. 中野重治中野重治評論集』(平凡社ライブラリー
  10. 平林たい子林芙美子宮本百合子
  11. 保田與重郎『改版 日本の橋』(新学社)
  12. 中村光夫『風俗小説論』(講談社文芸文庫
  13. 平野謙『芸術と実生活』(岩波現代文庫
  14. 花田清輝『復興期の精神』(講談社文芸文庫
  15. 橋川文三『日本浪曼派批判序説』(講談社文芸文庫
  16. 福田恒存『保守とは何か』(文春学藝ライブラリー)
  17. 吉本隆明『最後の親鸞』(ちくま学芸文庫
  18. 江藤淳『成熟と喪失』(講談社文芸文庫
  19. 大西巨人『新生1956-1956』(みすず書房
  20. 由良君美『椿説泰西浪漫派文学談義』(平凡社ライブラリー
  21. 磯田光一鹿鳴館の系譜』(講談社文芸文庫
  22. 秋山駿『舗石の思想』(講談社文芸文庫
  23. 柄谷行人日本近代文学の起源 原本』(講談社文芸文庫
  24. 蓮實重彦『物語批判序説』(中公文庫)
  25. 加藤典洋アメリカの影』(講談社文芸文庫
  26. 笠井潔『新版 テロルの現象学』(作品社)
  27. 大塚英志『「彼女たち」の連合赤軍 サブカルチャー戦後民主主義
  28. 福田和也『日本の家郷』(洋泉社MC新書)
  29. 山城むつみ『文学のプログラム』(講談社文芸文庫
  30. 鎌田哲哉知里真志保の闘争」(「群像」1999年4月号)
  31. 東浩紀動物化するポストモダン』(講談社現代新書
  32. 斎藤美奈子『妊娠小説』(ちくま文庫
  33. 宮台真司『援交から天皇へ』(朝日文庫
  34. 斎藤環『文学の断層 セカイ・震災・キャラクター』(毎日新聞出版*1
  35. 渡辺直己『不敬文学論序説』(ちくま学芸文庫
  36. 保坂和志『小説の自由』(中公文庫)
  37. 安藤礼二『場所と産霊 近代日本思想史』(講談社
  38. 大沢信亮『神的批評』(新潮社)
  39. 宇野常寛ゼロ年代の想像力』(ハヤカワ文庫)
  40. 福島亮大『復興文化論』(青土社

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*1:木村朗子『震災後文学論』