ニコラシカ(@xaqihooo)です。関東南部は概ね晴れのようです。今日も残暑。
秋入学の出願は今日までですね(当日消印有効)。今日で酒断ちは10日目。あと15日くらい頑張ればいいかな。堪忍堪忍。
さて、出願準備の「志望理由書」。先日は「入学動機」について晒してみました。
xaqiho.hateblo.jp
今回は本の論評を晒してみます。
評論の課題は次の通りです。
- 自分の学びたい学問領域に関わる書籍を一冊選び、概要を簡単にまとめた上で、自身の視点から論評しなさい。(720字以内 ※ 著者名、本のタイトル、出版社名も記入してください。
ということで、次のように書いてみました。
安倍首相から憲法改正の日程がはっきりと示されたことで、憲法改正はいよいよもって現実味を帯びてきた。
そのことはとりもなおさず私たちが憲法自体についてもう一度熟慮し、その改正について判断しなければならないことを意味する。
とはいえ過去を振り返れば、残念ながら憲法改正、とりわけ第九条を改正すべきか否かについては実り多い議論がされてきたとは言えないと私個人は感じている。私たちはどこから憲法に向き合えば良いのか。
本書はそんな疑問にひとつのヒントを与えてくれる。これまで護憲派・改憲派ともに見落としてきた「そもそも何のための憲法か」という視点がそれだ。その視点こそ「立憲主義」と呼ばれるものだ。それは、異なる価値観を抱く人々が平和に共存するための枠組みを定める理念である。この理念に照らしたときに、第九条は必ずしも改正する必要がない、というのが著者の端的な意見である。だが、それは直ちに護憲派が第九条にくっつけてきた「絶対平和」の理念とは必ずしも両立しないというから驚く。なぜなら立憲主義は私たちに現実を直視せよ、異なる価値観を持つ人々がいるのだという現実を直視せよと要求するからという。私たちの「絶対平和」が国家間の平和をもたらすとは限らないのだ。憲法は宗教ではないのだから。
一読して、この「立憲主義」という理念はとても難易度の高い考え方だと感じた。と同時に護憲・改憲の立場を超越しうる考え方でもあると思った。
今後、憲法改正は政治日程に具体的に乗って進捗していく可能性が高い。立憲主義は従来の憲法改正の水掛け論を止め、一歩前進させる大きな手がかりになり得ると、本書を読んで感じた次第である。
いやー、いま読んでも恥ずかしい。正直わたしはこれが自信がなかった。入学動機とうまく結びつけられていないですね。本のセレクションに背伸びしてしまいましたかね。
ま、これもわたしのいまの実力です。
- 作者: 長谷部恭男
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2004/04/07
- メディア: 新書
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