慶應鶏肋録

めし、フロ、慶應通信の勉強(卒論)、ついでの雑用とか

怪獣史に残る、「子育て映画」を堪能しました w(「ゴジラ」映画シリーズ #8)

f:id:zocalo:20140616051527j:plain

ゴジラの息子登場

ゴジラ」映画をひとり観つづけるという、孤独感満載の「ゴジラ・マラソン」、略して「ゴジソン」実施中。
ゴジラ」シリーズ第8弾は『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』。1967年公開。


怪獣島の決戦 ゴジラの息子 - YouTube

いよいよゴジラの息子、ミニラが登場する。このアイデア特技監督が二代目になったので、じゃあゴジラにも息子を出しますか、といったところから生まれたという。
今回ご登場いただく怪獣は、カマキラス、クモンガ様ご一行です。

ミニラです。
f:id:zocalo:20140616053813j:plain

カマキラスさん。
f:id:zocalo:20140616052258j:plain

そして、クモンガさん。
f:id:zocalo:20140616052450j:plain

ゴジラはオスかメスか

太平洋上の島ゾルゲル島。観測機が、その島に向かって海上を進むゴジラを発見する。
そのゾルゲル島では、国連主体のもとで楠見恒蔵博士を中心としたチームにより、将来の地球全体の食糧難対策として、合成放射能ゾンデを利用した、気象コントロール実験「シャーベット計画」が進められていた(彼らのキャンプ地の入り口には、堂々とその秘密プロジェクト名称が掲げられているぜい)。
トップ屋の真城伍郎はこれを嗅ぎつけ、実験チームの押しかけスタッフとなる。

開始される気象コントロール実験だったが、謎の妨害電波により、放射能ゾンデ打ち上げは失敗。
たちまち島は異常高温に見舞われて、島中を高熱濁流が襲う。その結果、もともと生息していた大カマキリたちは怪獣カマキラスへと変貌する。そんななか、真城は海岸で不思議な美少女と出会う(高熱濁流のなかを生きのびたのである)。

3体のカマキラスは巨大な卵を発見し、その卵の中からミニラが孵化する。カマキラスがミニラを攻撃しはじめたとき、ミニラの親であるゴジラが現れる。謎の妨害電波は、ゴジラを呼ぶミニラのSOSだったのだ。ちなみに、ゴジラはオスかメスかというと、監督は「オスです」というコメントをし、本編でも真城に「ゴジラは教育パパ」と言わせている。彼がなぜゴジラはパパ=オスと解ったのかについては、誰もツッコミはいれていない。

ゴジラカマキラスをひとまず撃退する。実験キャンプは壊滅し、洞窟に避難する楠見実験チーム。海岸の美少女サエコは、島で研究していた日本人学者の忘れ形見であることが解る。サエコはミニラと意思疎通できるのだった。

やがて実験チームを謎の熱病が襲い、サエコは「クモンガの谷」の向こうにある「赤い沼」の水が特効薬であると教える。サエコの案内で水を汲みに向かう真城が見たものは、ミニラを熱血指導する「教育パパ」のゴジラの姿だった。

南の島に雪が降る

赤い沼の水で快復した実験チームのメンバは島から撤退することにする。
そのころ、ミニラを捕食しようとするカマキラスと、ゴジラ親子の対決が激化。さらにクモンガがついに目を覚まし、三つ巴となる。
クモンガはチームの洞窟を襲い、一行は危機に直面する。最後の望みは、気象コントロール実験を再度行って島に雪を降らせ、怪獣たちが冬眠した隙に脱出することだった。

感想まとめ

ここまで来ると、もはや言うべきことはない。
放射能だ水爆実験だという、初期作品に見られた反核へのメッセージと問題意識はどこぞに吹っ飛び、日本ともまったく関係ない太平洋上の孤島で、クモとカマキリの怪物とゴジラ親子が対決するだけである。そして、絶世の美女の活躍にココロ躍らせるだけである。
とはいえ、「子育て映画」としてはまずまず堪能できるでありましょう。初期作品のモチーフなんぞどうでもいい、そんな時代だったんでしょう。そして、TVではあまりお見かけしなくなった前田美波里がほんとうに綺麗な女優だったということも、しっかり書いておかねばなりますまい。