立春の朝、いつものように朝日新聞を手にして、いつものように一面コラム「天声人語」を読む。
〈立春〉という二十四節気を代表するひとつの節気の朝のコラムと来れば、文字通り〈香ばしさ〉がハナをくすぐる。
今日のお題は、よもや梅ではないだろうなと思ったら、はたしてそうなのだった。
ひねりナシ!
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そして、有料会員ではない皆さんは(サイトでは)最後まで読めないだろうが、コラムの締めくくりはこうだ。
きょうは立春。暦の上ではもう春である。
_| ̄|○
落ちナシ!
というわけで、昨年2018年大晦日から「貼雑天声人語」とやらのノートをつくっている。朝日新聞迷物もとい名物コラム「天声人語」に、その日の(原則)朝日新聞の記事を切り抜いてスクラップしたもの。
「貼雑」と書いて〈はりまぜ〉と読む。もともとは江戸川乱歩や植草甚一の日記タイトルにあったものだ。
- 作者: 江戸川乱歩
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1989/07/25
- メディア: 単行本
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「天声人語」でいえば、しばらく前の「天声人語」はずいぶんひどい内容だった。ひどい、というのは詰まらないということで、このあたりはコラムニストの日垣隆さんが『エースを出せ!』(文春文庫)で書いている。たっぷり笑わせてくれるので、一読をぜひ薦める。
- 作者: 日垣隆
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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昨春から天声人語クンが綴る中学生以下の作文力には、目を見張るものがある。
と指摘していて、
コラムの要諦は、オリジナリティと意外性にある。表現力、構成力と取材力も当然必要だ。
とアドバイスをしていた。それが2002年。
以来、
最近の「天声人語」は、一度読みだしたら病み付きになる。
なのである。
わざわざ「貼雑天声人語」をつくっているのは、迷物もとい名物コラムを楽しみつつ時事ネタにキャッチアップする意図があるわけだが(もちろん慶應通信の科目の下調べでもある)、じつは日経新聞の「春秋」のほうが〈香ばしい〉気がするのは、わたしだけだろうかw
いつか『エースを出せ!』のように検証してみたいところだ。