前回の『企画は、一言。』オーディオブック出版記念イベント投稿のつづき。
第一部後段は、株式会社オトバンクの久保田さんから、「いま求められる出版企画」というお話。ほぼメモレベルで失礼。
いま求められる企画とは・・・
1.ターゲットが明確である。
どのくらい絞るかというと、例えば「足立区のスーパーで、毎夕買い物に来る人たち」くらいのレベルだそうで。著者のなかにはここに相当こだわる方がいらっしゃるそうです。極端ですが、自分のfacebookのタイムライン示して、「この人に伝えたい」と指さすくらい、とか。
2.いま、話題のテーマではない。
例えば。いまさら「アドラー心理学」でもないだろう・・・ということ。
ここからは私見ですが、
しかし、何かと掛け合わせたり、新しい切り口があれば、また違うんじゃないかと。
3.半年先の未来を予想する。
んなこと、簡単にはできないすw
久保田さんは出版するまでのスケジュールをイメージされて話をされていました。編集担当者と打ち合わせをし、新規に執筆をはじめると、本ができるのはだいたい半年先をみておく。2.の話と連動しますね。
ちなみに、「編集者は読者の一歩先ではなく、半歩先を歩くんだ」というのは、わたくしの元ボスのことばでした。読者からすると、一歩先は遠すぎる。半歩先くらいがちょうどいい。ということですが、その加減は難しい。
4.その人しか書けない企画
経験、実績、発見、法則、成功した習慣etc.
ちなみに、わたくし、40代で2回育休(それぞれ一年)とりましたけど、1回の育休取得はあるけど2回はないだろ、みたいなことですね(その内容が面白い云々はここでは不問としてw)。
いま求められる著者とは
1.重版率が高い
「重版」というのは、その本が初刷ではなく、二刷、三刷と版を重ねていくことです。版が重なることは、出版社にとっては札束刷っているのと同じなので、うれしいこと。
いまの重版率は、全体で30%ていど。70%の本は初刷で終わっているわけで、3割バッターが求められていると。
2.出塁率が高い
つまりは、「次の本が出せる人」のこと。一発屋じゃないってことです(久保田さんは野球をされないのにたとえ話はほぼそれw。でもマラソンはサブスリーらしい。こういうところにぼくは引っかかるんです)。
3.編集者が「この人ならベストセラーを出せる」と確信が持てる
要するに、編集者がその著者の「信者」ってことですね。「あるいは、充分なブロックバスター的売れ方の実績がある人、ってことでもあります。
企画になりうるアイデアの源泉とは
1.「直球×変化球」の掛け合わせ
例えば、「昆虫学者×アブラムシ」、「女子高生×現役社長」とか(※すいません、このあたりメモし忘れ)。
2.ニッチだけれど、一気にメジャーになるポテンシャルを秘めたもの
著者のキャラが立っている、というのも重要だそうです。
現役の編集者さんから言われると、少し背筋が伸びますね。
ちなみに、個人的に刺さったのは、企画・アイデア云々とは関係がなく、彼がサブスリーのランナーだという話のくだりで、
その分野を極めようとすればするほど論理的にならざるを得ない。そして必要なもの・こと、要らないもの・ことを見極めていくのが大事。
という話。
どこからでも気づきを得られる機会はあるもんです。