慶應鶏肋録

めし、フロ、慶應通信の勉強(卒論)、ついでの雑用とか

0100 刺さる読書

【刺さる読書#027】石田章洋『スルーされない技術』で、自分のコミュニケーションを振り返ってみようか

石田章洋『スルーされない技術』(かんき出版)、読了。 ところで、何でパンダの表紙なんでしょうか(笑)?スルーされない技術作者: 石田章洋出版社/メーカー: かんき出版発売日: 2014/07/09メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る「…

知らないともったいない、ブロガーのためにもなる「エッセイストになるための100冊」

「ブログを記事だと勘違いしている人が多すぎる」 という投稿を、いつも引き攣り笑いで楽しませてくれているブログで発見。 このさい、ぼくも「その通り」と肯いておく。ならばと、以前から自分用にまとめようまとめようと思っていた、坪内祐三の「エッセイ…

【刺さる読書#026】永井龍男『回想の芥川・直木賞』を読んで解る、やっぱり昔から芥川賞決定は騒々しかった

無事に芥川賞直木賞の銓衡会も一段落ということで、通常運転に戻りたいと思います。 芥川賞直木賞のエピソード本といえば、手元にあったのは永井龍男『回想の芥川・直木賞』(文春文庫)。回想の芥川・直木賞 (文春文庫 (289‐1))作者: 永井龍男出版社/メーカ…

【刺さる読書・番外編】 第151回芥川賞直木賞候補作の予想と結果

結果予想 今夜の、第151回の芥川賞直木賞銓衡会が開かれます。 ぼくなりの受賞作予想をあげておきます。◆芥川賞 柴崎さん本命で、横山さんとのダブル受賞はあるかもしれない。戌井さんは厳しいと思うけどな。 ◎柴崎友香「春の庭」(文學界6月号) ○横山悠…

神宮の夜に、「本」をめぐる思いのいくつかに触れたことについて、歩きながら感じたこと

昨夜は、東京藝術学舎での「続・いつか自分だけの本屋を持つのもいい」講義に出席。山崎亮さんの「『ふるさと』という最前線」の初回講義以来になる。ちなみに山崎さんの講義はまだ続いている。初回テーマは、「ブックディレクタは本のキュレータ? スタイリ…

さよならのあとで、

人はだれでもみな、愛おしい人と死別しなければならなくて、それは人生でいちばん大きなかなしみで、わたしたちは、それでも生きていかなければならない。 親しい人がいたときと、いないときでは、世界はガラリと変わる。けれど、変わるのはわたしのこころで…

【刺さる読書#025】直木賞受賞作『下町ロケット』読んで、気になったあのシーンの数々

池井戸潤『下町ロケット』(小学館文庫)、読了。昨夜の読書会の課題テキスト。ぼくはこの作者の作品、初読でした。第145回直木賞受賞作で、累計100万部突破(/""-"") というから、詳述は省きました。下町ロケット (小学館文庫)作者: 池井戸潤出版社/メ…

【らじおトーク】第89回「第151回芥川賞直木賞を(よまずに)予想する!」の巻

W杯決勝の余韻のさなかに失礼します。 今週なかばにある、第151回芥川賞直木賞の銓衡結果予想について、恒例 ホンの駄話「本棚らじお。」です。今回の候補作は、こちら。 http://thx.hateblo.jp/entry/20140626/1403767864前回はずいぶんと意気込んで読んだ…

【刺さる読書#024】柴崎友香「春の庭」( 第151回芥川賞直木賞候補作を読んでみる #2)

柴崎友香「春の庭」(「文學界」2014.6月号所収)、読了。文学界 2012年 06月号 [雑誌]出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/05/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 46回この商品を含むブログ (3件) を見る主人公の太郎は元美容師で、しばらくまえに離婚…

【刺さる読書023】戌井昭人「どろにやいと」( 第151回芥川賞直木賞候補作を読んでみる #1)

戌井昭人「どろにやいと」(「群像」2014.1月号所収)、読了。ようやく手元に届いた、第151回芥川賞候補作の一編。 この作家を読むのは二度目。芥川賞候補には、今回のなかでは最多の5回ノミネート。 前回読んだのはたしか『すっぽん心中』だったが、え…

【らじおトーク】第87回「バルバラ『赤い橋の殺人』を語る」の巻

毎週金曜日の配信をちょい前倒しして、恒例 ホンの駄話「本棚らじお。」です。今回は、バルバラ『赤い橋の殺人』(光文社古典新訳文庫)を読みました。赤い橋の殺人 (光文社古典新訳文庫)作者: シャルルバルバラ,Charles Barbara,亀谷乃里出版社/メーカー: …

【刺さる読書022】ウェルズ『タイムマシン』を読んで、120年前の想像力のたくましさに触れる

H・G・ウェルズ『タイムマシン』(光文社古典新訳文庫)読了。タイムマシン (光文社古典新訳文庫)作者: ハーバート・ジョージウェルズ,Herbert George Wells,池央耿出版社/メーカー: 光文社発売日: 2012/04/12メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含む…

【刺さる読書021】『仕事道楽 新版』で鈴木敏夫が言った、仕事は何をやるかでなく、誰とやるか。

鈴木敏夫『仕事道楽 新版 スタジオジブリの現場』(岩波新書)、読了。来週「思い出のマーニー」公開を控えて、ジブリ関連商品がぞくぞくとでてきている。仕事道楽 新版――スタジオジブリの現場 (岩波新書)作者: 鈴木敏夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 20…

【刺さる読書020】林雄司『世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書』を月曜朝の通勤途中に読んで、ぜひお仕事に役立ててください(笑)

林雄司『世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書』(扶桑社)、読了。世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書作者: 林雄司出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2014/04/10メディア: 単行本この商…

【刺さる読書019】早川義夫『ぼくは本屋のおやじさん』のボヤキは、いまのぼくにとても優しい

早川義夫『ぼくは本屋のおやじさん』(ちくま文庫)、読了。単行本は1982年に晶文社から、シリーズ〈就職しないで生きるには〉の1巻目として刊行された。ぼくは本屋のおやじさん (ちくま文庫)作者: 早川義夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2013/12/10…

【刺さる読書018】『サラリーマンだけが知らない 好きなことだけして食っていくための29の方法』を、いまも一度読んだらどんな感想を抱くだろう。

立花岳志『サラリーマンだけが知らない 好きなことだけして食っていくための29の方法』(大和書房)、読了。 「29の方法」とあるが、「29の考え方」のほうが正確な気がする。サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法作…

立花隆講演@東京国際ブックフェア のいろいろエピソードを聞いた

滋賀の友人Mさんが、「東京国際ブックフェア」で立花隆の講演を聴いてきたというので、こっそりその話を伺った。 <「電子書籍普及のカギは義務教育」 立花隆氏が講演> http://digital.asahi.com/articles/ASG725W83G72UEHF01C.html?iref=comkiji_txt_end_…

【らじおトーク】第86回「グレアム・グリーン『情事の終り』を語る」の巻

毎週金曜日は、恒例(にします)ホンの駄話「本棚らじお。」の紹介。今回は、グレアム・グリーン『情事の終り』(新潮文庫)を読みました。情事の終り (新潮文庫)作者: グレアムグリーン,Graham Greene,上岡伸雄出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/04/28メ…

【刺さる読書#017】『かんたんなのに、ほとんどの人がやっていないお店にファンをつくるウェブ発信の新ルール』が教えてくれる、人を集める10のコツ

仲島ちひろ『かんたんなのに、ほとんどの人がやっていないお店にファンをつくるウェブ発信の新ルール』(角川書店)、読了。 人気キュレーションメディア&ネットショップ「箱庭」の情報発信、運営手法をあますところなく公開した本だ。かんたんなのに、ほと…

【刺さる読書#016-2】 岡田斗司夫『プチクリ』を読んで思い至った、あの一言

(承前) 素晴らしい作品を作るのは、決して「大いなる才能」ではありません。 それよりももっと問題なのは、「確実な表現力」です。 「才能」と「表現力」は違うのであり、「クリエイタに必要なのは才能ではなく表現力だ」と岡田斗司夫は言う。表現力とは、…

【刺さる読書#016-1】 岡田斗司夫『プチクリ』を読んで驚いた、素晴らしい作品を作るのに必要なもの

岡田斗司夫『プチクリ 好き=才能!』(ロケット)、読了。もう10年近くまえの本だけど、書かれていることはいまでも充分通用すると思う。プチクリ!―好き=才能!電子版作者: 岡田斗司夫 FREEex出版社/メーカー: 株式会社ロケット発売日: 2013/12/18メデ…

【刺さる読書・番外編】 第151回芥川賞直木賞候補作を読んでみる #0

<芥川賞と直木賞の候補作発表される> http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140620/k10015362341000.html 第151回の芥川賞と直木賞の候補作が20日に発表され、このうち芥川賞は、漫画家としても活躍する小林エリカさんや、デビュー作が文芸誌の新人賞を…

【刺さる読書#015】 鎌倉幸子『走れ! 移動図書館』に込められた、「本のチカラ」への思い

鎌倉幸子『走れ! 移動図書館 本でよりそう復興支援』(ちくまプリマー新書)、読了。なにより、副題の「よりそう」という字句がいい。その人の横にいる、という感じがでている。押しつけがましくない。ひらがなであることが、優しさを感じさせる。走れ!移動…

【刺さる読書#014】ゴーゴリ「鼻」には、落語が似合います

*ネタバレありニコライ・ゴーゴリ「鼻」(浦雅春訳、ゴーゴリ『鼻/外套/査察官』所収、光文社古典新訳文庫)、読了。この短編、書かれたのは1833年から1835年にかけてで、発表が1836年だとか。すいぶん時間をかけている。鼻/外套/査察官 (光文社古典新訳…

【刺さる読書#013】MEGWIN-関根剣『YouTubeで小さく稼ぐ』が教えてくれた、たった1つの大事なこと

MEGWIN-関根剣『YouTubeで小さく稼ぐ 再生回数2億回の達人が教える、撮った動画をお金に変える方法』(大和書房)、読了。YouTubeで小さく稼ぐ ~再生回数2億回の達人が教える、撮った動画をお金に変える方法~作者: MEGWIN-関根剣出版社/メーカー: 大和書房…

【刺さる読書012】バルバラ『赤い橋の殺人』を読んで改めて感じた、古典はエンターテインメント

※ネタバレ注意※バルバラ『赤い橋の殺人』(亀谷乃里訳、光文社古典新訳文庫)、読了。 新刊で書店に並んだときに、ちらと背表紙だけは確認したが、バルバラという作者にピンとこなかったので、そのまま素通りしてしまっていた。 後で、「週刊文春」で坪内祐…

【刺さる読書011】『笑う警官』に見た、警察小説の原点

※ネタバレ記述あります。マイ・シューヴァル、ペール・ヴァールー『刑事マルティン・ベック 笑う警官(The Laughing Policeman)』(柳沢由美子訳、角川文庫)、読了。どこかで聞いたことがあると思ったら、同名の佐々木譲の小説だった。刑事マルティン・ベ…

【刺さる読書010】筒井康隆『創作の極意と掟』が正当な小説作法だと思ったら、すでワナにかかってる(笑)

筒井康隆『創作の極意と掟』(講談社)、読了。創作の極意と掟作者: 筒井康隆出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/02/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (18件) を見るちょいとネット検索したら、著者本人のインタビューがアップされていた。 筒井康…

【刺さる読書009】中村うさぎ『芸のためなら亭主も泣かす』を読んだ男は、黙ってそのまま深呼吸

2014.7.4追記 『こんな私でよかったら』配信記念! 作家:中村うさぎインタビュー *************************************** 中村うさぎ『芸のためなら亭主も泣かす』(文春文庫)読了。 いやあ、泣かせすぎでしょ、これ(笑)。芸のためなら亭主も泣かす (…

【刺さる読書008】岡田哲『明治洋食事始め とんかつの誕生』を読んで知った、とんかつは単なるマネではない

岡田哲『明治洋食事始め とんかつの誕生』(講談社学術文庫)読了。明治洋食事始め――とんかつの誕生 (講談社学術文庫)作者: 岡田哲出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/07/11メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (7件) を見るとんか…